あなたは、「分散投資」をやりたいですか。
証券会社の営業マンや株式評論家などの専門家の中には、株式投資は分散投資が一番といって、多くの銘柄を推奨する人たちがいます。
これは、予算の多寡にかかわらず、複数の銘柄へ資金を分散して投資するというものです。
分散投資のメリットとしては、リスクが分散できるため、それぞれの銘柄の株価に上下の変動があっても、トータルで見ればプラスマイナスゼロは維持しやすいということです
優良と思われる銘柄でも、常に上がり続けて行くことはありません。
このため、一つの銘柄に絞ると、勝つときは大きいが、負けるときも大きくなり、一発で資産をなくしてしまうこともあるというのが分散投資を奨める人たちの言い分です。
銘柄を分散して持っていれば、急落するような銘柄があったとしても、他の銘柄までもがすべて下がってしまうというケースは少なく、他の銘柄が上昇していることもあるので、トータルではマイナスにならない。
また、複数の銘柄を持っていると、下がりそうな銘柄はすぐに手仕舞って、その資金を他の銘柄に回すなど臨機応変に対応できるというものです。
さらに、分散投資を奨める人たちは、分散投資を行う場合は、同じような業種や業界、同じ傾向のある企業などに偏らないようにするということも奨めています。
これは、たとえば輸出偏重産業や輸入偏重産業などの場合、為替の動きで業界全体が不景気になったり好景気になったりすることがあります。
このため、異なる業界の銘柄や、円高や円安で逆に振れる業種の両方を保有しておけば安全ということです。
円高に強い内需関連(建設、不動産、百貨店、電力、輸入など)を持つなら、円安に強い外需関連(輸出比率・海外生産比率が高い)も持っておくというやり方です。
取引する市場も分散すべきという専門家もいます。
東京証券取引所の銘柄に投資するだけでなく、ジャスダックやマザーズの銘柄など異なった取引所にも分散して投資する。
あるいは、日本の市場だけでなく、先進国株と新興国株などにも分散してみるなどです。
こんな分散投資をやろうとすれば、いったいどれほどの数の銘柄を持つ必要があるでしょうか。
たしかに、多くの銘柄を持っていると、全部が下がってしまうなんてことはありません。
下がった銘柄と同じぐらい上がっている銘柄もあると思います。
だから、分散投資は安全だと言いたいんだと思います。
そして、分散している持っている多くの銘柄すべてが上がるということも、ほとんど無いと思います。
上がる銘柄があれば、同じぐらい下がる銘柄もあるからです。
これでは、資金は減ることはありませんが、増えることもありません。
証券会社に売買手数料を支払う分だけ、あなたの大切な資金が少しずつ減っていくというわけです。
あなたは、こんな「分散投資」をやりたいと思いますか。